塾生佐々木寿美です。 


先日初めて急性痛の方のカラダを施術させてもらいました。実際起きているカラダの現象を前に、なかなか自信を持って施術をすることがで来なかった上、考え方で未消化なことがボロボロでてきていろいろと課題が残りました。
学びテンコ盛り、反省点テンコ盛りです。



ということで、そんな経験を私の自戒の念も含めてブログにします。


夜、「子どもと遊んでいたらぎっくり腰をしちゃったみたい」という友達からのメール。全く動けなくはない、でも腰を動かすと痛い。どの程度か聞くと、仰向けにはなれてうずくまるほどではない。(若干膝を曲げたほうがラク) ひどい炎症状態というほどではなさそうなので、冷やしたりは特別せずに上体をできるだけ動かさずに安静にしてもらう、もしかしたら患側のお腹(腸腰筋あたりを示して)に痛いところがあるかもと伝えたところ、鼠径部付近を触ると痛い、とのこと。 


翌朝また連絡がきて、昨日より痛みは引いたもののまだ腰を動かすと痛いとのこと。我が家に来てもらいみさせてもらうことに。 (といいつつ、急性痛の対応は初めて、自分も急性痛の経験がないので、授業で一通り教わっているもののまさに机上の空論だった私は正直ドキドキな状態でした。。) 


まずはじめに、できる範囲で前後屈、側屈などやってもらいましたがどれもやるに至らない。まっすぐ立っているのは大丈夫。普通に歩いたり垂直でジャンプはできるのに、脚(大腿部)を高く上げることはできない、とのこと。 ぱっと臀筋を触ると患側が非常に目立つ拘縮。 
仰向けになれたので下肢(股関節まわり)をゆっくり慎重に動かし検査→SLR FD TW× お腹をさわると左鼠径部付近に痛み。ハムストも臀筋同様の拘縮が感じられた。 

本人の痛みの感覚、動診、触診と進めていった私は、いろいろと情報が混ざり合って頭がグルグル。アレもコレも、と気になって的が絞れない状態になっていました。



〜急性痛の状態をみる上で大切なこと〜


こんなふうにグルグルしてしまった私に、 『急性痛の時はできない動作をみるより、ラクな姿勢からカラダの状態を把握するほうがよい』 と、先生に指摘されました。 

この時の私は、本人の感覚、痛みのでる動作(ほとんどの動作)、触診の結果で頭が大混乱中。 特に、触診の状態にかなり意識をとられてしまっていたように思い返します。 

そうか、『ラクな姿勢(痛みが逃れる姿勢)→縮こまった筋肉が特定できる。』 と、シンプルに考えればよかったのか。

この時のラクな姿勢はいわゆる、よい姿勢で立つ・座ること(姿勢を変えず垂直であればジャンプもできる)。 それ以外の動作は痛みがでる。
→つまり腸腰筋の柔軟性が失われていて重心がズラせない。


けっきょくその場で自分の判断に自信がもてなかった私は、 まず基本的なぎっくり腰の流れを思い出し、三陰交の左右差をみる、鎖骨下と内転筋を少し多めにほぐし、腸腰筋のストレッチを数回行いました。 
しかし、臀筋とハムストがどうしてこんなに拘縮しているのか説明が思いつかなかった私はそこが気になってしまいハムストと下腿部も施術して間接的に臀筋を緩めてしまったのですが、急性期のこの段階ではそこをほぐすのは危険であると指摘され、「うわーやってしまった!!」と、授業中その友達の顔を思い浮かべ、ハラハラ。 


臀筋、ハムストが拘縮したのはぎっくり腰で腸腰筋が縮んだことに拮抗した結果だということ。だから、先に腸腰筋の状態をある程度よくしてから触るべきだったとのこと。これも筋肉の生理をきちんと理解すれば想像はつくことなのですが、気づけませんでした。。 



ぎっくり腰を見たことも自分がやってしまったこともない私は、きっと腸腰筋があるお腹周りがガチガチになっている、という勝手な想像と先入観をもってしまっていたのですが、腸腰筋は深部なので触って直接感じるのは難しいのが実際なようです。

ちなみに施術後は後屈はわりとスムーズにできるようになり、少し側屈回旋もでき股関節周りが施術前より稼働するようになったものの前屈は痛くてまだできませんでした。
いろいろな診断から情報を得ることも大切ですが、原因と結果を予想し一つの物語を描きながら施術をすることが全くできていなかった私は、施術内容と施術後の変化を明確にリンクさせることもできませんでした。 


授業後、家に帰りすぐにその友達にその後の体調を確認。 
友達からメールが返ってきて、 「あのあと上がらなかった脚が上がるようになって、今日は(趣味の)バドミントンの練習にも行って来れたよ!シャトルを取るときは腰を曲げないでちゃんとしゃがんだよ。」 と明るいメールに、ひとまずホッ。
メールでですがお詫びをしつつ、体の状態とその後のケアについて説明した文章を送らせてもらいました。 「ぎっくりを繰り返さないようにケアしていくね!」と爽やかにメールを返してくれた友達に感謝です。 

まさに、『整体師への道  修行失敗談』にあたる今回の苦い経験。 
体を張ってくれた友達へのお詫びと感謝の気持ちを忘れずに、この経験を今後にいかしていきたいです。


話は大変わり、大先輩のHさんが応援に来てくれたということでかわいいクリスマスプレゼントを塾生一人一人にくださりました。「とんでけぇ〜」という一言メッセージ付きのシール。 いつでも飛んでいきたい気分の私にはぴったりのメッセージでした♪お会いできなかったのでこの場を借りて、お礼を言わせてください。ありがとうございます♪