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塾生みしまです。
1月20日の授業では、前日に肩甲帯が攣った出来事の考察をして頂きました。
ぎっくり腰ならぬ、ぎっくり肩甲骨。手を伸ばした瞬間に、座りながら物を取ろうとした瞬間、そして今回は、掃除機の電源を入れ、まさに掃除をするぞぉ~と右手を前に出した時に悲劇は起こりました。毎年毎年何回も何回も経験してきた、突発的な急性痛!ついに終止符が打たれそうです!(予防できそうです)

■根拠のない考えはただの妄想

左肩甲骨と上部胸椎の間が痛かったので、肩甲帯付近のストレッチ不足かなんかで、菱形筋あたりが攣ってしまったのかと思いました。ただ、これだと整体師として意味がなく、しっかり根拠を示さなければならないとの説明がありました。

根拠とは、仮定を事実や論理でしっかり示すことにあります。お客様に説明納得して頂くのはもちろん、根本原因を知ることで、施術の目的に早く到達できるからです。つまり妄想から論理を飛ばしての施術は、お客様にとって危険なのです。
痛みの原因を考える
妄想=決めつけ 動作を分析
視診動診触診
軸のないアプローチ ↓↑
ターゲットの論理的選定
エラー時に対応不可 ↓↑エラー&トライ
根拠のある施術
危険!

■動作分析

なぜそのような急性痛になったのか、動作分析を行いました。
主要関節の動作分析内容
右手に掃除機を持ち、左脚が前方、右脚が後方に位置。右手を前方に出すために、連動して脊柱、股関節が左後方回旋しなければならない動作。
上肢J 左1 左2 左3 右1 右2 右3
肩関節 外転 伸展 内旋 内転 屈曲 内旋
肩甲骨 内転 - - 外転 - -
* * * * * * *
下肢J 左1 左2 左3 右1 右2 右3
股関節 屈曲 内転 内旋 伸展 外転 *
膝関節 屈曲 - - 屈曲 - -
足関節 背屈 外反 - 底屈 内反 -
* * * * * * *
頸椎 右回旋 *
脊柱 左回旋 *
痛みのある場所/左肩甲骨と上部胸椎の間

★仮定
右上肢を伸ばし右肩甲骨が外転時、重心バランスを崩さないように連動&回旋しなければならない脊柱と股関節。
股関節だけがスムーズに回旋できず、股関節に掛かるはずの負荷が上部脊柱にかかり、何かしらの筋が急性痛になったと仮定しました。

★ターゲット
股関節の主要な回旋筋である梨状筋を触診。
健側→患側の順

★触診結果
梨状筋を触診
左/患側 右/健側
コリあり コリなし

★再発防止のためのアプローチ
左梨状筋のコリを取り、スムーズに股関節回旋が出来るように回復させた。

★痛みを今すぐに取るアプローチ
上腕三頭筋への手力TPにより肩甲骨回りの痛みを取る

■急性痛になるまでの過程

長時間リュックを背負った結果、前後重心のバランスにより猫背の状態が続き、肩甲骨付近の筋肉が伸びきって硬くなった。リュックを背負った時の動作分析としては、肩甲骨は拳上、外転、頭部が前傾し頸椎がストレートネック、胸椎が重心線より後弯。右肩甲骨が外転した時に、上部の脊柱起立筋が伸びきってた状態で、脊柱だけで回旋しようとして負荷がかかり、攣ったと思われます。

★今後、再発しないようにするために
リュックを背負うときは、C7付近に重心を持ってくる。
なぜなら重心(リュック)が支点(肩)から離れていくと大きなモーメントがかかるため。(テコの原理)
動作をするときに脊柱をメインに動かされないようにする。(脊柱は姿勢を制御するためにあり、動作を主としてはいない)

■まとめ

そういえば左FDテスト(股関節屈曲内転内旋)の可動域がアウトだったんだ!しっかり梨状筋を考えながらストレッチに励めば、こんな事にならずに済んだのかも。。。GOちゃん先輩頑張ります!

★望年会の次の日は予定を入れてしまったので途中帰宅しましたが、プロの整体師の方々の現場の生の声を聴けるチャンスだったのに、最後まで居ればよかったかなと後悔しております(>_<)
とくに先輩お姉さま方のHPを拝見してみると、大人しい感じの性格かと思ってましたが、実際お会いすると・・・なんかグイグイ、グリグリこられて、圧倒されました(^^;
やっぱ商売人はこうでなくっちゃと改めて思った次第であります。
個性あふれる方たちとお会いできて手力整体に入塾してよかった!