塾生 K です。

 

人間が痛みを感じる事によって体内の異常または危険を感知し、さらなるリスク回避できるという意味で、痛みは人間が生きていく上で最も重要な感覚の1つです。痛みは、筋肉など体が損傷した場合に発される痛み物質を神経が受け取り、脳に伝える事によって自覚する事ができるのですが、それほどでなくても同様のメカニズムによって感覚として感じる事ができる事も痛みと言えるかと思います。筋肉の疲労がその代表的な例です。筋肉痛もメカニズム的には同様と思いますが、それよりも根本的な発生原因は医学的に証明されていないようで、ここでは割愛し、筋肉の疲労とは何かを簡略にまとめたいと思います。

 

先ず、疲労とは何かですが、エネルギーの消費に対して供給が間に合っていない状態を指します。体を動かす、つまり筋肉が動くためにはATPと呼ばれるエネルギーが必要であり、我々が体に食べ物を通じて摂取する栄養(炭水化物、脂質、たんぱく質)が筋肉の動作に必要なエネルギー、つまりATPとして変換されます。また、この際に栄養の他に酸素の供給も必要です。

 

運動量が多ければ、酸素や栄養の供給も多く必要になりますが、ATPへの変換が間に合わず、かつATPの消費後に生じる二酸化炭素などの有害物質(老廃物)の排除が間に合わず筋肉内に蓄積されていく(酸欠状態)事によって、疲労物質は発され、人はそれを体の疲労として感じるのです。また、疲労物質が蓄積されつづけると、血行不良が悪化し、筋肉は固くなり、我々はこれをコリとして感じます。

 

色々端折っちゃってるので、突っ込み所満載かと思いますが、そのために余談として有酸素運動と無酸素運動の違いについて簡単に言及しておきます。筋肉には速筋(白筋)と遅筋(赤筋)があり、速筋は無酸素運動をし、既に筋肉内に蓄積されている(糖質からの)ATPをエネルギー源として使います。一方、呼吸にて酸素を取り入れ、糖質や脂質を燃焼させながら(ATPへ変換しながら)持続的に行うのが有酸素運動です。

 

つまり、血行を良くし、良い呼吸にて十分な酸素が供給され、かつ疲労物質や有害物質の後処理が早まれば(鍛えられれば)、長時間の運動でも疲れにくい体になっていくという流れです。以上。


良くできました