塾生 K です。

 

今日は、最近、ふと思った事を共有させていただきたいと思います。

 

最初に、若いころから自分の立位時の姿勢に疑問を感じた事があります。それは他人よりお尻が突き出ているように見える事です。いわゆる、出っ尻の事なのですが、当時は体形がそういうものであり、どうしようもない事だとただ受け入れていました。長く立っているとだんだん腰が痛くなり、それも生まれつきの体形のせいだと思い込んでいたため、立ち仕事は向かないとまで思っていたのです。しかし、整体を勉強していく中で、これは(私の場合)短縮された腸腰筋によって腰椎が引っ張られており、重力を受けている中では腰に負担が大きくかかってしまうため、痛みとして感じていることがわかりました。表面的には骨盤が前傾した状態の姿勢となり、その結果、出っ尻のような姿勢になってしまうのです。

最近はリュックを背負うだけでもすぐ腰に負担がかかり、痛くなるのですが、これはきっと腸腰筋に腰椎が引っ張られている状態に加え、既に大きく反っている腰へカバンの重さが重力による腰への負担を加重させている(より反らせている)ためだと思われます。

 

骨盤を後傾させると、腰(腰椎)への負担がなくなり、とても楽に感じます。その時、拮抗筋(股関節伸展筋)によって腸腰筋が引き延ばされるため、お腹が張るような感じがし、かつ疲れますね。ちなみに、仰向けで寝ていて、膝を曲げたくなるのも、この腸腰筋が短縮しているために膝を曲げた状態がより楽に感じてしまうのですが、筋力が落ちつつある現時点では、腸腰筋のストレッチに加え、姿勢の維持に必要なインナーマッスルの筋力アップも鍛える必要がありそうです。

 

次にですが、雪道で滑って人が転んでしまう(後ろに倒れる)のは、犬のような動物とは異なり、人間が二足歩行の故、地面に踵から着地するためです。踵で着地し、体の重心を前に持っていきながら、前進するのが人間の歩様なのですが、踵から滑ってしまうと、重心は後ろに行ってしまい、バランスが崩れる流れですね。ごく当たり前のことではありますが、雪道では、体の重心を下げ、踵の代わりにつま先で着地し、足関節、膝関節、股関節をバネのように使えば、よほどの氷道でなければ、転ばずに歩けるでしょう。さらに寒さや転倒する危険から体を守るため、筋肉も緊張してしまうので、転ぶとケガをする可能性が高まりますので、こういう時には皆さんも上記を心かけて歩いてみてはいかがでしょう。

また、冬場によく起こる事ですが、結構に関する事です。久々に訪れた韓国はマイナス18度の20年ぶりに経験する厳しい気温で、風が吹くと顔が凍るほどの寒さでした。痛いです。この寒さの中で街を歩いたり、階段の上り下りをしたりしていると、急に膝の痛みが気になってきました。血行不良のせいかもと聞いたことがあったので、試しで(第2の心臓と言われている)ふくらはぎを数回揉んでみると、膝周りに温気が感じられ、歩いてみると痛みが消えていたのです。寒さで筋肉が萎縮し、血管が圧迫され、更に重力に逆らって上る静脈の血液は血行不良が起こりやすく、膝にたまる老廃物により痛みとして現れるごく当たり前のことですが、実際に体験してみるととても不思議な感じがしました。何気なく無視していたことかもしれませんが、皆さんもぜひ試してみてくださいね。

 

最後にですが、最近飛行機に乗る事が多く、乗るたびに飛行機の座席が不便すぎて、短い旅でも疲れてしまうのです。見た目上はそう見えなくとも、いざ座るとお尻が椅子の深い所まで入り、腰は前の方に若干前傾し、さらに首も前に倒れる状態の姿勢になっていると感じられるのです。これは離着陸時や衝突からの身体への衝撃を軽減するための対処だと思いますが、実際にその後椅子を大きく後ろに倒して座る人がほとんどいなく、自分だけというのもやりづらいですね。狭い椅子に長い時間座らなければいけない旅はエコノミー症候群の危険性もあり、心配なのですが、リスク回避の目的の他に果たしてどんな構造の椅子なら正しい姿勢が維持でき、身体への影響を最小限に抑えられるのでしょうか。世の中には身体力学的に配慮された椅子がたくさん出回っていますが、重力に対抗する際の姿勢と体へのそもそもの負担も配慮された構造の椅子が欲しいですね。デスクワークなら不自然で座りにくいかもしれませんが、じっと座りっぱなしの飛行機の椅子なら、もう少し改善の余地はあるかと思う次第です。


良くできました