塾生水野です。
2018年集中4日間の望年会週間が早訪れてしまいました。
この集中の時に見学の方がいらっしゃいました。
私には在校者も見学者も見分けがつかない、異邦人状態の手力ですが、見分けがつかないのは、最近手力に入校される方々がカラダの素人ではない方々ばかりなのも理由の一つかと思われます。
今回の見学者もスポーツ全般インストラクター。ジムも水泳も教えるの、というカラダをよーく分かってらっしゃるKさん。
お話を伺ったところ、交通事故に遭われて右股関節を手術なさった経験をお持ちでした。そういう経験をされたトレーナーの方は怖いもの無し。私は、帝王切開以外した事がないのですが、体に穴を開けた、切った等痛い事の経験者は尊敬に値すると思います。
手術台に横たわるだけでも恐ろしいのだと、そこに寝てみて初めて思い知らされましたから。
バイクに乗っていた所前の車がバックしてきて衝突、その際に行けない方向にヒザが開いたとかで、股関節がその時から痛み出しレントゲンでも問題ないし、2週間程で治ると言われたのに6ヶ月間痛みは続き、MRIを撮って細かい骨が寛骨臼の中に飛び散って痛みが出ていたのが判明。
医者からは人工関節を薦められたそうですが、そこは流石カラダを理解してらっしゃる。
人工を避けて遠くの病院で内視鏡手術を受けられました。
麻酔を打つ、体を切る、といった事がどれだけ体に悪く負担をかけるか、手術の前に考えたいモノですが、痛みを耐えてきいる人には医者の手術で回復させるという言葉を聞いたら、受けて苦しみから逃れたい、というのは切実だと思いますが。。。
そして手術後は縦にヒビが入った骨をプレートで繋ぎ、石膏で固めると完全に動かせなくなるのを避けたそうです。
体を知ってると最悪の事態は避けられる、しかもリハビリをしながら更に自分で勉強していけるという特典付き。
実際、手術後の可動域をかなり伸ばして行けたのも自分なりのリハビリが大きいと私は思います。
◉ 立位視診
立つ時に右側股関節を少し伸ばし気味に立っているみたいです。自分でバランスの悪さが分かるんですと、ご自分で仰られてました。
右足のみ外反母趾気味。
鎖骨、私は左右差ないかと思ったのですが後ろから肩甲骨を見るとかなり左側が上ずっている感じでした。
骨盤後傾も前傾の方が年齢と共に少し後傾に向かっているかなーという感じに受け取りました。
◉ 動診
前屈 柔らかく股関節からきれいに前屈。
後屈 殆ど後屈出来ず。右股関節が、はまって骨盤を前に押し出せない感じとの事。
側屈 左側屈は右脚内転が出来ず、股関節に違和感あり。
回旋 右回旋ヒザ上外側ハリ感
◉ 仰臥位
腸腰筋は右が太くハリがある
SLR 両脚共にOK
KK 右のみ屈曲が悪いものの、痛みはナシ
TW 腰が床から離れるのが早い。
PTR それ程悪くないが左と差が大きい
端下肢の長さ比較 左が長め
両手の長さ比較 右がかなり長め
(腸腰筋は回旋して大腿骨小転子とそのすぐ下に停止するので、右腸腰筋が太くハリがあって左よりも強い場合対角線上に縮まって左手が短くなる場合があり。との先生の説明から、という事は右骨盤が上ずって長さが変わっている訳で、なる程〜Kさんの言っていた股関節が痛くて脚を上げられず歩く時に引き摺る場合足の指先が外を向く、というのは当然になってきますね❢)
◉ 側臥位
先ずは調子のいい左側を上にして側臥位。
右内転筋は手応えありあり。一本何かあります。「でも、これでも良くなったんです。事故当時はピーンと張ってました。」だそうです。
左膜張筋、梨状筋、本人全く反応なし。じゃあ右側で痛がるのか、と思いきや、
左内転筋はプリプリ感なし。張ったものがない感じ。
右膜張筋、梨状筋をポンプしても、え〜〜何も言わないーー。。。膜張筋、左よりもかなり手応えありました。 梨状筋に於いては、これはコリです、っていうくらいハッキリと分かるのに。
ご自身、「痛みに強くなっちゃったんです。」
でも、痛いんですか?と聞くと 痛みは無いですね。
これは、痛みに鈍感になってるのと違いますか? 痛みを感じ取れて痛みに強くなれるのではないなかなぁ。
痛みを受け取れてなかったら、カラダからの信号を何で読み取るか? 鏡で姿勢を見たり、視診を自分でするのでしょうか。
◉ 基本手技
どこをポンプしても反応なし。聞いてみると、痛くは無いですねって答えばかりなので痛がり屋も困るものの、反応無しって初めてでした。
気が付いた点と言えば、伏臥位で背部に筋肉が無いって事です。股関節が抑えられているので、背筋トレーニングが行いにくいのでしょうか。
上腕二頭筋を一生懸命ほぐしても、ウンとも言わない方本当初めてでありました。
私が特に思ったのは、Kさんには伏臥位の力比べをしたりして「あら、こんなに力入らない」 と、思わせたりした方が本人には効果的だったのではないか?です。
体育会系の方には、始めに出来ないと認識させて驚かせてみよう、と私は密かに決めました。
カラダはその人そのもの、だからお話をして自分なりに把握した上で試行錯誤していくのが自分には向いていると思いました。
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