塾生 K です。

 

体の不調(ここでは、コリや筋肉・関節の痛みとして表現される)は数えきれないほど、様々な症状として現れますが、その大半は股関節や、肩関節周りの変化が中心となって発生します。また、TPでも教わっていますが、人間の体は、力学的にも、構造的にも、様々な部位との連結・相互作用しており、根本原因が必ずしも(痛みの現れる)当該部位にあるとは限りません。

 

例えば、女性に多く現れる足の冷え症やむくみ。これを単なる血行不良とみるべきかというと、そうではありません。ハイヒールを履いている女性の場合、ふくらはぎが縮こまった状態の姿勢を長時間取るためにむくみのような症状が出やすいですが、その他にそもそも上半身からの血液が流れてこなかった場合にもむくみは当然発生しやすいです。(その主な原因として)大きな血管が走っている内転筋が縮こまっている場合にこのような症状が現れやすいのがその一例です。

 

また、内転筋(特に恥骨筋)の縮こまりは、骨盤を引っ張り、骨盤前傾姿勢(いわゆる、出っ尻)にさせてしまったり、更には対角上の胸部に位置する小胸筋(烏口腕筋と肋骨につながっている)が引っ張られ、肩が前に出る猫背姿勢になってしまったり、1か所の不調が全身に渡り影響する事により、むくみや、姿勢の変形、腰痛、肩こりなど、様々な症状として現れます。正に人体がどれほど相互作用する力学的メカニズム上で作用しているかを示す良い例だと思います。

 

両肩の高さが異なっていたり、真正面を見ているつもりでも顔が横を向いていたり、骨盤が左か右のどちらかに沿っていたり、これらの症状は小さな習慣から現れる体の変形ですが、このような症状が起きるというのは、使用する筋肉に偏りがある事を意味します。その結果、使用されない側の筋肉は短縮され、縮こまっていき、多く(偏って)使用する筋肉は常に大きな負担を抱えながら、働いているため、痛みが出やすい状態になったりします。

 

重視しなければいけないのは、表面化した体の不調は、その原因が本当に当該部位にあるのかという点です。大概根本原因は離れた場所にあり、これは上記例のように体の構造と運動メカニズムが大きく連動作用しているためです。言葉で不調を表現できない犬は、余計な情報で施術者を混乱させないため、率直な考察を行う事ができますが、人間の場合は(痛みや症状の訴え方によっては)余計な情報で錯覚しがちなのです。そのため、施術に向けての考察を下す時には、部位部位に捉われず、如何に体全体の運動メカニズムから、不調が起こるロジックを組み立てられるかが重要となります。これこそが、手力整体の真の強みであり、私を含む塾生の皆さんが目指しているところですが、勉強不足を痛感し、もっと頑張らなきゃと良い刺激となった一日でした。


良くできました