塾生の加藤です。

先日投稿した記事ですが、読み返すととても雑な内容でしたので書き直させて頂きました。


先週の授業で、歩く時は踵(かかと)から着地すると習いました。
登山を楽しむ方の間では周知のようで、膝を痛めないために必要なテクニックとのことです。登りはもちろん下りもです。日常生活の歩行、階段の上り下り、自転車をこぐ際にも必要です。

なぜ踵からなのでしょう?

歩行は片足立ちの連続です。
特定の筋肉に負担をかけすぎない立位のゼロ度が、横から見た時に耳・肩峰・大転子・膝・外顆の少し前(つちふまず)が重力垂直線上にある状態なので、片足立ちでも、このゼロ度を維持することになります。片足立ちで膝を重力垂直線上にキープするには膝関節の伸筋である大腿四頭筋にしっかり働いてもらう必要があります。また、安全に怪我をしないためには協働筋を使いたいので、歩行時には踵をつけて足関節を背屈させて同じカテゴリーの伸筋である長趾伸筋、長母趾伸筋、前脛骨筋(いわゆるスネの筋肉)を使い、大腿四頭筋をサポートしてもらいます。

早速、踵からの着地を試してみました。
平坦な場所での歩行は普段から踵着地を意識できているのですが、急な上り坂では疲れてくるとついつま先で歩きたくなってしまいます。階段では踵を使わず(ほとんど浮いている状態)、中足骨頭あたりを着き足関節が底屈の状態で着地していました。階段で踵をつけ背屈を試してみましたが、すごく窮屈!これまで何十年も底屈の状態で上り下りしていたので、ふくらはぎ(腓腹筋、ヒラメ筋、長・短腓骨筋、後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋)が縮まりがちでコリ固まって伸びず、逆に背屈に関わる筋肉は伸びてしまってうまく縮まらなかったのだと思います。
何日か続けると、背屈時の足関節の窮屈感が弱まってくると同時に階段上りの際に膝を伸ばすのがいつもより楽にできるようになり、上に伸びるような感じが心地よく階段上りの辛さが軽減しているのを感じることができました。
ところが、下りは逆にきつく感じるようになりました。足関節が底屈状態の時は、すばやくスタスタ下りていたのですが、背屈状態だとスピードが出ず、ゆっくり降りることになります。そうすると、前足が次の段に着くまでの間に後ろ足で片足立ちをする時間が長くなり、さらに、上りに比べて下りは膝屈曲の角度が大きくなるのでその分支えるための大腿四頭筋(実際は踵からつま先に体重移動するのでハムストリングスも)の筋力がより必要になります。脚力にはある程度自信があったのですが、自分の貧弱さを思い知ることとなりました。

授業の中で、「年を取ると階段が登れるけど下れなくなる。できるうちに階段は下っておいた方がいい」という話がありましたがなるほど。後ろ足が支えられなくなるのですね。今以上に衰えないように積極的に下りたいと思います。


自転車はどういう動きになるのでしょう?

ペダルに乗せた足を踏み降ろし足を伸ばそうとするので、歩行と同じく伸筋を働かせるために踵から踏み込むのが正解ですが、多くの方がペダルに土踏まずや中足骨頭あたりを乗せています。
荷物が軽く、平坦な道だと踵着地との違いを感じにくいのですが、後ろに30kg近い子供を乗せ、前かごには荷物たっぷりの状態でこいでみると、斜め前方にグイッと力強く踏み込む感じですごくパワフルになりました。ちょっとの向かい風にもよろけず進めます!
でも何かやりずらい。踵で斜め前方に押すことで重心と支点の位置がいつもより離れたのかなと感じたので、サドルの少し前に体を移動すると、少し不恰好ですが安定した走りになりました。
自転車での踵こぎを勧めていきたいですが、残念ながら自転車のペダルは踵をつくようにはできていないように思います。面積が小さいので集中していないと、時々踵をズルッとペダルから踏み外してしまいます。雨で濡れている時は危険なので挑戦できませんね。あくまでも慎重に…

近頃、街中を歩いている人によく目が行きます。歩行は踵着地の方が多いですが、階段は中足骨頭のあたりを使うパターンがほとんど(たまに足裏全面をベタッとつけている方もいる)。自転車こぎでも踵を使えている方は未だ見かけません。

このことから気づいたことがあります。「前脛骨筋は伸びて固い人が多いのでほぐしすぎない」の理由がよく分かっていなかったのですが、上述の踵の使い方に関係しているのかなとやっとつながりました。今後、前脛骨筋の固いお客さまがいらしたら、普段の踵の使い方をお聞きし、足関節の底屈で酷使している、縮まったふくらはぎを徹底的にほぐして、膝に負担をかけない安全な踵の使い方をお伝えしたいきたいです。

また、今回の踵着地を実施するにあたり、歩行の奥深さを感じました。踵の使い方だけではなく、膝の向きや重心の位置など考慮すべき点は多々ありそうです。引き続き正しい体の使い方を学んでいきたいです。


よく出来ました