塾生の青柳です。
先日、大リーグ、シアトル・マリナーズとの契約が決まったイチロー選手。彼の特集を組んだ動画(放送は2017年春・動画を埋め込みましたが消えてしまったら「イチロー特集」で動画サイト検索してください)を見ていたところ、とても興味深い話がありました。運動時における血中ヘモグロビンの濃度が、一般の選手は時間の経過とともに下がっていくのに対して、イチローは上がっていくというのです。ヘモグロビンが多いということは、酸素が多いことを意味します。動画では、血中の酸素量が多ければ疲労物質や老廃物が滞らないため、イチローは疲れにくくケガの回復も早いのだと説明しています。

酸素の多い筋と言えば、赤筋(遅筋)を学びました。赤筋は、その名のとおり色が赤く、これは血(ヘモグロビン)の色です。酸素が多く持久力があります。そして赤筋は、インナーマッスル(深層筋)に多い。動画では、イチローのトレーニングが紹介されています(08:50頃~始まります)。筋肉を柔らかく保つためのトレーニングだと説明されていますが、私は、このトレーニングによってインナーマッスルが鍛えられているため血中の酸素量が減らないのだと考えました。インナーマッスルを鍛えるために重要なのは、低負荷・高回数。イチローのしている動きはまさにその通りです。

気になったので、イチローが何を鍛えているのか考えてみました。最初の運動は、股関節の外転・内転を繰り返しています。股関節外転の筋は、大腿筋膜張筋、大臀筋、中臀筋、小殿筋です。このうち、インナーマッスルに分類できるのは小殿筋、中臀筋です。股関節内転の筋は、内転筋群(大内転筋、長内転筋、短内転筋)、薄筋、恥骨筋で、インナーマッスルは内転筋群、恥骨筋です。もし同じ動きを高付加で行えば、アウターに効いてしまうと習いました。イチローがこのトレーニングを高い負荷をかけてゆっくり行えば、これらの動作に機能する筋のうちのアウターマッスルである大腿筋膜張筋、大臀筋、薄筋に効くでしょう。次の運動では、股関節の外旋・内旋を繰り返しています。同じように考えると、股関節外旋のインナーマッスルは深層外旋六筋(梨状筋、上双子筋、下双子筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、大腿方形筋)と腸腰筋で、股関節内旋では中臀筋となります。この運動では膝関節の外旋・内旋も生じていますが、膝関節外旋・内旋の筋はいずれもアウターマッスルのみのため、このトレーニングは股関節のためのものだと思います。3つ目は肩甲骨のインナーマッスルを鍛えています。一度に肩甲骨の拳上・下制・外転・内転ができるなんともお得なマシーンです。これらの動作に機能する筋のうち、インナーとなる肩甲挙筋、菱形筋、前鋸筋、小胸筋、鎖骨下筋が鍛えられます。

イチローが44歳のいまでもメジャーリーガーでいられる理由は、こうしたトレーニングにあったのだと感心したのですが、最も感動したのはまさに、タイトルに使わせていただいた言葉であります。打球を遠くに飛ばすため、強い打球を生むために、ウェイトトレーニングをして筋肉を大きくする選手が多い中、イチローは、「野球はパワーではない。何によってパワーが生まれるかが大事」と言っています。「体を大きくするだけでは野球に必要なパワーは得られない。バランスのとれた体をうまく使いこなすテクニックがパワーを生む」のだと。この話、手力整体塾で学んでいることととても似ているように思います。普段の生活における動作や姿勢でヘンな癖がついてしまってアンバランスになっている体(筋)。このバランスがきちんとしていれば、体は元気に動くのであり、どこかが痛むようなことはないのです。アスリートではない私たちには、日常生活の動作においてたいしたテクニックは必要ありません。体のバランスがとれていれば、パワーを生む動作が自然とできるはずなのです。ただ、「バランスのとれた体」、これが難しい!まずは、バランスをとることより、バランスを崩すようなことをやめる、というのを意識してみようかと思い始めた今日この頃です。

最後に、イチロー川柳
お好みはロールアップの幅広め ※ジーンズを履いていたら必ず注目!




よく出来ました