塾生の青柳です。
昨日の授業では、歩くという動作は重心の移動であるということを学びましたので、その話。

リンクの動画は、CHANELの秋冬コレクションのランウェイを歩くモデルさんの動画です。やっと暖かくなってきたばかりだというのに、もう秋冬ですって。CHANELらしい可愛いお洋服がいっぱいですね。この冬はツイードが流行るのかしら。あら、いけない、ついお洋服にばかり目が行ってしまいますが、そんなことはどうでもいいのでございます。注目したいのはモデルさんの歩き方です。モデル歩き、と言えば、右脚を左脚の前に出し、今度は左脚を右脚の前に出す、というような、一直線上に足を出して着地させるような動きをします。平均台の上を歩いているような感じでしょうか。ランウェイは、キャットウォークとも呼びます。猫が通るような狭い幅しかないところを進むかのように歩いているのです。ところで、この歩き方は何のためにやっているのでしょうか。真っ直ぐ進むためですか?別に、普通に歩いたって真っ直ぐ進むことはできますよ。私は長らく、カッコイイからだと思っていましたが、どうやらそれも違うようだということが、歩くときの重心移動を理解することで、分かりました。

歩く際には、片側の股関節を屈曲させると同時に反対側の股関節を伸展させながら、前へ前へと重心が移動します。伸展している側の脚と足で地面を蹴ることによって重心を前へ押し出しています。そして、片側の股関節が屈曲し反対側が伸展しているということは、片脚で立っていることになります。片脚で立つために、重心も立っている側の脚に移動させているのです。右脚だけで立つときは右脚に体重を乗せますよね。例えば地面についている方の脚が右側であれば、この重心移動に伴って、右の股関節に内転が生じます。単純に片脚立ちするだけなら股関節を内転させずに立つこともできます(むしろ、この場合は内転させずに立つ練習をした方が、体感が鍛えられます)。しかし、歩くという動作は、左右で交互に重心が移動するため反動が生じます。左脚に乗せていた体重が一気に右側に来るのですから、勢いで股関節が内転するのは当然です。

では、私たちの普通の歩き方で、つまり左右の脚をそれぞれ順番にそのまま前に出して、股関節の内転が生じるとどうなるでしょうか。お尻が左右に振られます。きちんと重心移動して歩いていれば、お尻は左右に揺れるのです。お尻フリフリで歩く。これはなかなかカッコイイですね。しかし、モデルさんたちのお尻は左右に動いていません。モデル歩きの目的は、これだったのです。右脚を左脚の前に出せば、自動的に右股関節は内転します。普通の歩き方だと重心移動によって内転しますが、モデルさんは重心移動する前から内転させているのです。このため、股関節内転している右脚に体重を乗せてもお尻の横揺れが生じません(というか、生じていないように見せています)。美しく見せたいのは服であってお尻ではありません。歩くたびにお尻につられて服がユラユラ揺れてしまっては台無しなのです。すごいプロの技。モデルって自己顕示欲すごそう、とか勝手なイメージでひどいレッテルを貼ってしまっていた自分を恥じております。それどころかむしろ、身に纏った服を美しく見せるために、女性の魅力の一つともなり得るヒップを目立たせないように工夫した歩き方をしているのです。整体を学んでいたはずが、いつの間にか自らの色眼鏡をも一つ取り外せておりました。収穫の多いこと。
ちなみに、東京ガールズコレクションの動画も見てみました。確かに似たような歩き方はしているのですが、何か違う気がするのは、何のためにその歩き方をしているかということに対するモデルさんの意識の差なのでしょうか。

ストレッチより効果的??ハイブランド川柳

シャネル着りゃ 背筋も自然と伸びますわ



よく出来ました