塾生の青柳です。
下記の記載内容に誤りがありましたので赤字にて修正しました。

少し前の授業の際に、ポージングをやりました。誠に僭越ながら、読売巨人軍、坂本勇人選手のバッティングフォーム(2016年版)のモノマネをやらせていただきました。構えだけですが。松井秀喜氏からの、軸足に10割体重を乗せるイメージ、というアドバイスも忠実に再現したつもりです。始めてから30秒も経たないうちに、軸足である右脚の四頭筋が辛くなってきました。そして間もなく右の大腿四頭筋はプルプルしはじめ、もうそこからはプルプルとの闘いでありました。せっかくプルプルを体験したので、このプルプルの原因を探っていきたいと思います。

筋肉が活動するためにはエネルギーが必要です。先生は、体内でのエネルギーの発生を火力発電や原子力発電に例えられていました。そして、エネルギーを生み出すには燃料が必要です。体内では、石油や石炭を燃やしたり原子力分裂によってエネルギーを生み出す代わりに、何を燃料とすることでエネルギーを生じさせているのでしょうか。燃料となるのは、体内の糖質と呼吸によって取り入れた酸素を反応させることによってできる化合物、ATPです。このATPは、筋繊維を構成するミオシンというたんぱく質との反応によって、ADPとPに分解されます。このATP分解の際に放出されるエネルギーが、筋肉を収縮させるための動力となるのです。(参考文献『筋肉はふしぎ 力を生み出すメカニズム』講談社 著者:杉春夫)ここまでは、聞いたり調べたりしたことですから、間違いないでしょう。

さて、話をポージングに戻します。ここからは上記の学習を踏まえた私の考察です。軸足である右の大腿四頭筋ではこの時、等尺性収縮が行われています。等尺性収縮とは、筋肉の長さが変わらずに収縮している、つまり力が入っていることです。上半身の体重を支え、重力に逆らって股関節及び膝関節の屈曲状態を維持するためには大きな力が必要ですから、大腿四頭筋において、ATP分解が盛んに行われています。前述のとおりATPは糖と酸素の化合物であるため、大腿四頭筋が収縮し続けるためには多くの糖と酸素が必要です。ご飯をたくさん食べてきたので、とりあえず糖は心配ありません。酸素を供給するのは血液です。動脈には筋肉がありそれ自身が血液を送る機能を持っていますが、静脈にはその機能がありません。静脈の血液は、筋肉の収縮と弛緩による筋ポンプ作用により送られるのです。(静脈の役割は二酸化炭素や老廃物の回収ルートであり酸素供給は行わない。酸素供給は動脈を流れる血液が行なう。しかしながら筋ポンプにより活性化させたいのは動脈の血流のみという意味ではない。)ところが、ポージング時の右の大腿四頭筋は等尺性収縮を続けているため筋ポンプが行われていません。血行不良が生じ、酸素が供給されなくなってしまい、ATPが作られないのです。にもかかわらず、大脳は「収縮せよ」という命令を出し続けます。困ってしまった大腿四頭筋は、大脳の命令とは関係なく、つまり不随意に、収縮と弛緩を激しく行うことで酸素を取り込もうとしました。この、不随意な激しい収縮と弛緩こそが、「プルプル」の正体ではないでしょうか。

ところで、今回は川柳はありません。まだ収縮の話の続きがあるからです…。


良くできました