塾生の小野寺道枝です。

実習時、見学にいらした方にご協力いただき、視診・動診を行いました。初めてで着眼ポイントがわからず、見立てに間違えもありましたが、体験談としてまとめてみました。

まずは視診、一見、骨盤前傾出尻タイプに見えたが、股関節周りをよく見ると、お腹を前に突き出して立っている「楽ちん姿勢」タイプだった。膝も右が正面から見たところズボンのシワの陰影でお皿が外に向いているように見えたが、横から見るとやや反張膝で、後ろから見ると完全に内旋していた。右足に体重を乗せる癖がありそうだ。

*ここまででわかったことをまとめ、縮んでいると思われる筋肉(特にほぐすべき筋肉・気にしておきたい筋肉)の予測を立てる

視診:お腹突き出し→ハムストリング
    右股関節内旋→大腿筋膜張筋・半腱様筋・半膜様筋・薄筋・恥骨筋・中殿前部
    右膝過伸展

*予測① 視診の情報から動診の予測を立てる
お腹突き出し姿勢のためどちらのハムストリングも硬いが、右股関節内旋で膝過伸展なので右の骨盤が前傾していることが考えられるため、左の方がよりハムストリングは硬いのではないか?


次に立位の動診。前後屈は、比較すれば後屈の方がやりにくそうではあったが、前屈もハムストリングにツッパリ感があるとのこと。側屈・回旋は両方とも右足軸がやりにくそうで、回旋時背中がつるような感じがするとのことだった。

*ここまででわかったことをまとめ、縮んでいると思われる筋肉(特にほぐすべき筋肉・気にしておきたい筋肉)の
予測を立てる

動診(立位)
前屈:ハムストリングが突っ張る→ハムストリングが縮んでいる→ハムストリング
       
後屈:やりにくそう→股関節の伸展ができない→股関節の屈筋が縮んでいる→腸腰筋・大腿筋膜張筋
    ・大腿直筋・縫工筋
   
側屈:右足軸がやりにくい→右股関節が内転しにくい→右股関節外転の筋が縮んでいる→中・小殿筋      
   ・大腿筋膜張筋・縫工筋・大殿筋上部・梨状筋
    
回旋:右足軸がやりにくい→右股関節が内旋しにくい→右股関節外旋の筋が縮んでいる→大殿筋・
   梨状筋・腸腰筋・縫工筋


*予測② ここまででわかったことを基に仰臥位での動診の予測を立てる
SLR→視診での姿勢と前屈の様子からハムストリングの縮みが予想されるため苦手ではないか?
ツイスト→側屈で右股関節の内転が苦手なため右が苦手ではないか?
FD→側屈で右股関節内転が苦手だったが、
視診で右股関節内旋していたため予測は保留
パトリック→
後屈で伸展が苦手だったこと、視診で右股関節内旋していて回旋で右股関節の外旋が      
      苦
手だったことにより右が苦手ではないか?

仰臥位の動診では、SLRは左右どちらも90度に達しないが、右のほうが上がりにくくやや外転気味になり、ある程度のところから左足も一緒に浮いてくる。KK・FDは特に問題なし。ツイスト・パトリックは少し足りない。

*ここまででわかったことをまとめ、縮んでいると思われる筋肉(特にほぐすべき筋肉・気にしておきたい筋肉)の予測を立てる

動診(仰臥位)
SLR:左右とも90度未満→左右ともハムストリングは縮んでいる→ハムストリング
    右は左足がついてくる→右が特に縮んでいる可能性あり→右ハムストリング
       
KK: ポーズはとれるが股関節にやや痛みあり→股関節屈曲はできる→股関節伸展の筋はOK
   (殿筋群のコリはそうでもない)だが、屈曲により前側に痛みが出るということは屈曲の筋に
    コリがある可能性あり→腸腰筋・大腿直筋・縫工筋・大腿筋膜張筋
       
ツイスト:足りない→股関節内転ができない→股関節外転の筋が縮んでいる→中・小殿筋      
      ・大腿筋膜張筋・縫工筋・大殿筋上部・梨状筋
       
FD:問題なし→股関節屈曲・内転・内旋はOK→股関節伸展・外転・外旋の筋に縮みはない
       
パトリック:足りない→股関節伸展・外転・外旋ができない→屈曲・内転・内旋の筋が縮んでいる
       →屈曲・内転・内旋の作用がある筋肉のうち重なっているものをピックアップ→
       大腿筋膜張筋・中殿前部・恥骨筋・薄筋

*予測③ ここまでにピックアップした筋肉のうち多く重複するものが縮んでいると予測する
     →ハムストリング・大腿筋膜張筋・縫工筋・腸腰筋

施術
縮んでいるであろう筋肉を施術を行う前に触って確認したり、施術しながら確かめていく。
触った印象は確かにハムストリングは左に比べ右が硬く感じたが、大腿筋膜張筋は私の経験が浅いため比較対象がなくどの程度硬いのかわからなかった。


まとめ
視診から「こうだからこうなっているのでは」と予測し、動診で確かめまた予測する。これが頭の中でつながり、施術しながら答え合わせをし合点がいく…これができるようになたらとても面白いと思う。今回は初めてで、視診・動診行うことだけで精一杯で予測を立てその予測に沿って確認しながら行うといった作業ができなかった(上に書いてある予測は後付け)ため、つじつまが合わないところが出てきてしまった。もちろん、つじつまが合わなかった原因は予測を立てられなかったことだけではなく、見立て間違えや施術を受ける方の感覚や言葉に惑わされたこともあったと思う。施術前の短い時間でこの作業を的確に行えるようになるには、頭を整理しやすくするための専用の用紙を作り、姿勢による傾向を頭に入れる…そして何より数をこなすことだろう。

視診・動診を的確に短時間で行えるようになるには
①予測を立てながら進める
②専用の用紙を用意
③大まかな姿勢による傾向を頭に入れておく
④受ける方の言葉や感覚に惑わされない
⑤数をこなす(難しい場合は、せめて普段から道行く人を観察し視診する)


良くできました