塾生まつせです。
整体とは…と基本手技に至るまでの考察を改めて行いました。

人が歩くには、前後左右の「バランス感覚」が大切です。生まれてから歩き始めるまでに、四つ這いからつかまり立ちでバランス感覚を養います。この頃の乳幼児は頭部が大きく、上半身と下半身はアンバランスで転倒しやすくなっています。身体は柔らかく、ふらつきつつも四肢を振り、バランスを取ろうとします。この過程で筋肉はその役割ごとの発達が進むのではないでしょうか。

 身体に関したバランスは「動き」だけでなく、身体内部の血液内、細胞内外のナトリウムとカリウム、水分量では尿・発汗量と飲水量で体液のpHが保たれるよう調整されています。ホルモン分泌では加齢により減少するホルモンもありますが、分泌臓器の調整でホルモン分泌量の均衡は図られます。

 筋肉に注目すると伸筋と屈筋、インナーとアウター、骨格筋と平滑筋、随意筋と不随意筋、白筋と赤筋、速筋と遅筋、肥大と委縮、弾力と硬直、短縮と伸長、緊張と弛緩、刺激と反射といった項目でバランスを取り続けています。

 しかし、年齢を重ねるにつれ、利き手、利き足、個人のクセは筋肉に影響し、バランスに偏りがでてきます。無意識に効率的な動き、つまりは筋肉の動きが最小限となりがちです。動きが少ない筋肉は、短縮または伸長されたまま硬くなります。結果、身体は左右どちらかに偏りが生じます。バランスが崩れても代償的に別の筋が働き、日常の動きに影響はありません。しかし偏りの影響は肩こり、こわばりといった症状を徐々に、慢性的に引き起こす事があります。

「コリ」と「ハリ」はどちらも筋肉の緊張状態が続く事で緩まなくなった筋肉の酸素欠乏状態ですが「コリ」では筋肉が縮められ、「ハリ」は筋肉が引き伸ばされて硬くなった状態です。

 「整体」とは身体の偏り、本来の柔軟性、伸長性を失った筋肉を見極め、施術によってその人本来のバランスに近い身体へ、その時のみ、整える事です。

手力整体の基本手技では筋肉の持つ特性である‘’刺激ONからの緊張→弛緩‘’といった「反射作用」を利用し、硬くなった筋肉に一定の押し圧で緊張を与え、本来の特性である緊張と緩みの「筋ポンプ」を促していきます。

 基本手技全体の中でどこに重点を置き施術を行うか、見極めは重要です。「問診」「視診」「動診」を通して身体のクセ、動きの傾向から硬くなっていると思われる筋肉を予想し、緩める筋肉に的を絞り、施術の割合を組み立てます。施術後は緩めた筋肉に負荷をかける締め直しを行います。

 ~問診・視診・動診~

問診:本人の自覚、感じている症状を確認。

視診:客観的な姿勢、頸椎、肩関節から上肢の内旋、上下左右差、股関節から下肢の左右差、つま先の向きを確認。四肢の長短を診る。

動診:筋肉の柔軟性、伸縮性、可動域を本人による動きとセラピストによる他動的な動きで動作痛、ツッパリ感、痛み、動きにくさ、硬さを診る

~本人による動診~

    屈曲:大腿二頭筋、臀筋、下腿三頭筋に影響。猫背・お腹突き出しタイプは苦手

    伸展:臀筋、腰部下部、大腿四頭筋に影響。でっちりタイプは苦手。

    側屈:臀筋、内転筋群、大腿筋膜張筋,薄筋に影響 ※重心をかけた軸足に注意する

    回旋:外旋筋群に影響 



~セラピストによる動診~股関節チェック

    SLR:膝関節伸展挙上 股関節屈曲90度まで

    KK:股関節・膝関節屈曲 130度まで 

    ツィスト:股関節・膝関節90度屈曲で内転 ※垂直に力を加え、床と平行まで内転  

    FD:股関節・膝関節屈曲・内転内旋 ※反対の肩方向に向けて力を加える

    パトリック:股関節伸展・膝関節屈曲 外転外旋 ※膝はセラピストの膝に乗せる


良くできました