塾生の小野寺道枝です。

筋肉の起始・停止は忘れる⁈
身体を扱う仕事をしている人にとって、筋肉がどう動くかを知っておくことは最重要であり、そのために筋肉の起始・停止を把握することはマストだと思っていたが、なんと忘れていいとはどういうこと…?

起始・停止とは、筋肉が骨に付着する部分であり、1つの筋肉の両端のうち身体の中心に近い方を「起始」と言い、遠い方を「停止」という。そして解剖学上、停止が起始に近づくことを筋肉の作用としている。このことからまるで「起始」=「岸」のように動かない印象だが、動かないわけではない。

例えば腸骨筋は停止が起始に近づけば股関節屈曲となるが、起始である腸骨稜から停止である小転子に近づくことで骨盤を前傾させる。

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別の例で考えてみよう。歩行時、蹴り出す直前の後ろ足の脛骨は前に倒れ足首は背屈、ちょうど下腿三頭筋のストレッチをした形になる。その際の前脛骨筋をはじめとする脛の筋肉は、起始部である脛骨上部から停止部である足指の方に近づく形になっている。

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更に、前回のブログ「お尻歩き」を書いている時に気づいたのは、腰方形筋。起始は腸骨陵、停止は第1~4腰椎と第12肋骨なので、筋肉の作用でいえば側屈になるのだが、お尻歩きで骨盤を引き上げる際は、起始である腸骨が停止である腰椎に引き寄せられる。いや、お尻歩きだけではなく通常の歩行時も骨盤は上下するので、同じではないだろうか。

なるほど!だから「基本手技」
以上のことからわかるように、人の身体は、土台はなく筋肉でつながっているだけ。骨が浮き桟橋だとしたら筋肉は桟橋をつなぐロープ。どこかのロープを引っ張れば動くのは隣のロープだけではなく、全体が動く。だから「停止が起始に近づく=筋肉の作用」ではなく「起始も停止も骨の付着部」ととらえておくと様々な動きや姿勢を理解しやすい。

このように身体を桟橋とロープで考えると、どこか一か所が凝る(縮む)・たるむと全身に影響が及ぶことが理解できる。故に不具合の始まりは特定することは難しい。だから「基本手技」が全身の施術であることが納得できる。


よく出来ました