塾生の渡辺です。


友人に、整体の練習相手になって欲しいと依頼しました。

実際に触るのは後日ですが、それまでに視診だけはしておきたくて。

立位の写真をもらったので、この記事では彼女の立ち姿勢を説明して当日に備えたいと思います。


姿勢のトレースがこちら。

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バリキャリの敏腕営業マン。

営業資料が大量に詰まった、男性も驚くほどの重量のバッグを両肩にひとつずつかけ、ピンヒールで全国を駆け回る。とてもパワフルでアクティブです。

右利き。

本人の自覚は肩こり。


それでは視診していきます。


環椎後頭関節:伸展ぎみ

下部頚椎:前屈

下部胸椎:屈曲

下部腰椎:伸展

股関節:伸展

ひざ関節:なし

足首:背屈


気づいたポイントは以下です。

・肩が持ち上がっている

・おなか突き出しの骨盤後傾

・外反母趾


お尻よりも背中が後ろにあり、背中から足首まで弓のようにしなってバランスを取っています。

それで本人は「痩せてもおなかだけは引っ込まない」と言っていました。

いや、自分でおなか突き出してるんだわ。




■肩

正面から見ると、肩幅が広く見えます。

肩甲骨が挙上して肩が持ち上がっているようです。

横から見ると肩は後ろに位置して見えます。猫背ではなさそう。

むしろ胸を開いている印象を受けるので、肩甲骨は内転しているかもしれません。

手のひらが内側を向いているのは、肩の内旋というよりは橈尺関節の回内かな?


【原因の考察】

営業用の資料を大量に持ち歩いているため、両肩には常に超重量がかけられています。

荷物が落ちないよう肩をぎゅっと上に持ち上げる動きで固まっていそうです。

昔から荷物は多い方だったと記憶しているので、会社員になる前からそうだったのかもしれません。


【関係する筋肉】

肩が下がらないよう、挙上の筋肉と内転の筋肉が頑張ってる。

・肩の挙上:僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋

・肩甲骨の内転:菱形筋、小胸筋




■股関節

股関節をめいっぱい伸展させて体を支えている、骨盤後傾型だと推測します。

お尻とハムストは縮んで凝っていそうに思えます。

なので前屈や後屈が苦手そうだと思いましたが、前屈は床にペタリと手がつくとのこと。

体は柔軟な方だそうで、白筋タイプの可能性が出てきました。

でも自覚がないだけでコリはあると思います。

また、足先の向きとふくらはぎの空間から、内股のようです。


【原因の考察】

ピンヒールで重心が前に傾くのを、肩を引く(内転させる)ことで防いでるんでしょうか。

そんなバランスの取りにくい姿勢で立つために、内股で股関節をロック。

お腹突き出しの姿勢になっているようです。


【関係する筋肉】

・股関節の伸展:半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋、大臀筋

・股関節の内旋:半腱様筋、半膜様筋、薄筋、恥骨筋




■足関節

仕事中はピンヒールなので、足は常に底屈。ふくらはぎは常に縮みっぱなしです。

ずっと爪先立ちの姿勢+重い荷物。

そしてかなりの外反母趾で、足の親指が浮いていました。


【原因の考察】

つま先立ちをしている上に、内股のせいで親指に体重が集中して、外反母趾になっていると思われます。


【関係する筋肉】

足関節の底屈:腓腹筋、ヒラメ筋

足関節の??:ん?内反??外反母趾って言うんだから外反??でも内股で親指重心だと足裏は外を向きそう??今度見せてもらう!!



コリがありそうなのは背中。特に菱形筋。

ハムストの内側とふくらはぎも縮みまくってそうです。

仕事の関係上ピンヒールはやめられないのかもしれないけど、内股+お腹突き出しの立ち姿勢の癖は伝えてあげたいな。

お腹突き出し型の内股については別途こちらの記事でまとめました。


今度会えるのいつかなぁ。

答え合わせが楽しみです!