塾生の小野寺道枝です。

高齢者の運動指導をしています。

あるクラスでお尻歩きを推奨したら、まじめに毎日行った80代の生徒さんがみるみる背が伸びた( ゚Д゚)
もちろん、骨が伸びるわけはない…何が起きたのか⁈週に1度のクラスでお会いする度、目線が近づく感じがした。更に、骨盤の高さの左右差が大きく、本人が言うには、骨盤が低くなっている側の腰に手を置くことができなかったが、手が引っかかるようになったとも…そして13回コースの教室の11回目となった先日に至っては、少しの移動でも手放さなかった手押し車を使わずに教室から100mくらい離れたお手洗いまで歩いて行かれたのだ。

それを先生に伝えると「なんでだと思う?」…私がお尻歩きを推奨したのは、腰方形筋の弾力を取り戻し骨盤の左右差を改善するためだったのでそう答えると「それだけ?」と…「へっ?ほかにもある?」

ということで、今回は「お尻歩き」の考察をすることにした。

<やり方>
お尻歩きとは、長座になり坐骨を左右交互に前に出しながら前に進んだり後退したりする。

<関節の動作>
軸脚(片側が前に押し出したとき、押し出す側の脚):股関節屈曲・内転・内旋
前に押し出された脚:股関節屈曲・外転・(内・外旋はやり方による)
<関与する筋肉>
・股関節屈曲・内転・内旋→大腿筋膜張筋・内転筋群を使う・梨状筋など外旋の筋伸ばされる
・骨盤を引き上げる→腰方形筋を使う
外転→中殿筋を使う(*ただし押し出された側は、それほど力を出していない)
・骨盤を左右交互に前に出す(後退時は、後ろに引く)→腸腰筋を使う・ハムストリングを伸ばす

生徒さんに何が起きたのか?
以上のことを踏まえ、生徒さんの身体の変化は、何によるものなのか考えてみよう。
まず1つは、私が意図したことである腰方形筋のこわばりがとれたことで、骨盤の左右差の改善が見られたこと。そして最も影響が大きかったと思われるのは、腸腰筋を使いハムストリングがストレッチされたことによる骨盤後傾の改善。また、ハムストリングがストレッチされたことで膝の屈曲も改善され、「背が伸びた」につながったのだろう。ほかにも、歩行時の遊脚期でバランスをとるために必要な大腿筋膜張筋・内転筋群・中殿筋も使われているし、硬くなると股関節の動きを阻害する梨状筋などもストレッチされ股関節が動かしやすくなったことから歩行も安定したのではないかと考えられる。そして前進するためには、重心を前に運ばなければならないので、重心をコントロールすることも身に付いたのだろう。

考察の結果、やはり「姿勢を整える」「動きやすい身体を作る」の鍵は、股関節周りの筋肉をよく動かすこと」なんだと改めて確認できた。

やってみた
これほどの効果があるとは思わずに、奨めておきながらその結果に驚いた私…
これは自分もやらない手はないと早速試してみた。そして気づいたのは、左右差。坐骨で進む歩幅が違う。やはり私も骨盤の左右差があり脚の長さの違いに悩んでいたので納得。そして次の日、毎朝行うストレッチにも変化あり!仰向けでおへそを中心に片側づつ伸びをするように、かかとを押し出しす、これも腰方形筋を伸ばし骨盤の左右差をとるためにやっているのだが、いつも頑固に伸びない右の腰背部が左と同じくらい伸びた。何をやっても硬かったのに…

身をもって効果を実感した私は、別のクラスでも「お尻歩き」を取り入れてみた。60代~80代のクラスだったがみな苦戦(^_^;) 後退の方が進みやすいのは、腰が丸まり丹田(重心)が後方にあるからだろう。上記の効果に加え、腰痛予防や便秘の改善にもなりそうなので、しばらく続けてみることにしよう!

*赤字は、アドバイスを受け訂正したり書き加えたりしたところ(2022.1.6)



よく出来ました